ルノーグループのダチアは2日、ジュネーブモーターショーでの発表に先駆けて、コンセプトカーの『ダスター』の写真を公表した。ダスターはダチアブランド初のコンセプトカー。近未来の小型クロスオーバーの姿を提案している。
ダスターはフランスのルノーデザインテクノセンターと、ルーマニアのルノーデザインセントラルヨーロッパの合作。大きな特徴が左右非対称のサイドビューで、ドア1枚の運転席側はスポーツクーペ、ドア2枚の助手席側はMPVと異なる雰囲気を演出している。助手席側はセンターピラーレスの観音開きドアで、高い乗降性を実現したのもポイントだ。
流麗なフォルムは空気抵抗係数Cd値0.30と非常に優秀。ボディサイズは全長4250×全幅1640×全高1490mm、ホイールベース2800mmとコンパクトだ。ボディサイドにまで回り込んだヘッドランプ、横Y字型のテールランプ、フロントフェンダー上部とルーフに置かれたウインカーなど、ディティールには斬新な試みが多く見られる。
インテリアは未来感覚たっぷり。運転席は囲まれ感の強いデザイン。助手席前方のインパネには、ユニークな切れ込みを入れている。シートアレンジは多彩で、助手席が運転席下にもぐり込み、スペースを拡大するアイデアを採用。さらに、後席は座面のチップアップ、背もたれから前方にせり出す小物入れなどの機能が取り入れられた。MTBも搭載できる荷室は、470リットル(VDA計測法)の容量を確保している。
エンジンは1.5リットル直4ディーゼルターボの「dCi」(105ps)。欧州複合モード燃費18.9km/リットル、CO2排出量139g/kmと高い環境性能を達成した。
『ロガン』をはじめ、低価格を武器に販売を伸ばしてきたダチアブランド。今回のダスターからは低価格路線は維持しながら、プラスアルファの魅力をアピールしようという姿勢が見て取れる。