ポルシェ 911 最強のレース仕様、シェイクダウン完了

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ポルシェは29日、『911』のレース専用車「GT3RSR」のシェイクダウンテストを、米国フロリダ州のセブリングインターナショナルレースウェイで行ったと発表した。3月に開催される「セブリング12時間耐久」を想定したテストで、新しいマシンは順調な仕上がりを見せている。

ポルシェは昨年、2008年モデルの「911GTS RSR」でさまざまなレースに参戦。ALMS(アメリカン・ルマン・シリーズ)とニュルブルクリンク24時間耐久では、見事にクラス優勝を達成した。

2009年モデルの大きな変更点はエンジン。水平対向6気筒エンジンは排気量を3.8リットルから4.0リットルへ拡大。最大出力450ps/7800rpm、最大トルク43.8kgm/7250rpmを発生する。しかし、排気量を引き上げたにもかかわらず、パワーは若干ダウン。これは、新しいレギュレーションと関係がある。

ポルシェのモータースポーツ部門を統括するMartijn Meijs氏は、「今年から導入された新レギュレーションにより、エアリストリクターを小径化。また、車高も5mm引き上げた。昨年までのデータはほとんど役に立たず、サスペンションのセッティングも1から煮詰める必要があった」と明かしている。

そんな困難にもかかわらず、テストは順調だったようだ。テストには3人のポルシェワークスドライバーが参加。Wolf Henzler氏は「新しいGT3RSRは大きく進化した。栄冠を勝ち取る準備は整ったよ」とコメント。また、Patrick Long氏も「新GT3RSRはコーナリング性能が飛躍的にアップしている」と賞賛した。さらにJoerg Bergmeister氏は「あとはセブリングのような荒れた路面向けのサスセッティングを煮詰めれば完璧」と語っている。

911GT3RSRの今シーズンは3月のALMS初戦、「セブリング12時間耐久」で幕を開ける。BMWが今シーズンからALMSに投入する『M3』と、好バトルを演じてくれそうだ。

《森脇稔》

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