車速が8km/h以下に落ちた状態でフットブレーキを踏むと、エンジンが停止する。ブレーキペダルから足を離すと、0.35秒で再始動。8km/hという設定が絶妙で、赤信号で停まる前までエンジンブレーキを効かせながら、最後でうまい具合にフッと止まる。ヨーロッパの市街地では、走行65%に対して、35%が停止時間だというのがダイムラーのデータだが、日本では停止時間がもっと多いだろう。CO2が24%削減され、10・15モード燃費23km/リットル。駐車や車庫入れの際のOFFスイッチも設けられ、実際的だ。停止と再始動のショックは小さく、煩わしさはない。8万円値上げしたが、行政からの補助金が3万5000円支給される。燃費うんぬんよりも、停まっている時に無駄なアイドリングが停止されることが、次第に快感になってくる。それにしても、停止中にエンジンを切らないクルマの、なんとまだ多いことか。百迷惑あって一利なし。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★★★金子浩久|モータリングライター1961年東京生まれ。著書に、『10年10万キロストーリー』、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』(共著)などがある。