フォルクスワーゲン グループ ジャパンが発売した『パサートCC』は、その名が示すとおり『パサート』の派生車種。プラットフォームやパワートレインにはパサートとの共通性があるが、アッパーボディのエクステリアデザインは大きく差別化が図られている。
ボディサイズは、パサートより全長で30mm、全幅が35mm、拡大、全高は逆に50mm低くなっており、ロー&ワイドの躍動感のあるフォルムを手に入れている。
フロントマスクのデザインこそパサートの面影を残しているが、ボンネットを低く構えたフロントビューは、シャープな印象が高まっている。
デザインの特長となっているのは、Aピラーからルーフを経てトランクリッドまで、滑らかな曲線で結ばれているサイドビュー。サッシュッレスのドアを採用し、サイドウィンドウエリアを小さくデザインしているので、実寸以上にボディが長く見え非常に美しく仕上がっている。
また、トランクリッドを小さく見せるため、リヤウィンドウ下端をブラックアウトすることによりガラス面を大きく見せる手法を用いて、リヤビューはクーペのようなショートデッキスタイルを実現している。
フォルクスワーゲンジャパン商品企画課の海谷博樹さんは「パサートCCの魅力のひとつが優美なプロポーションをまとったスタイリングです。流麗なフォルムや上品なクロームトリム、トルネードラインと呼んでいるダイナミックなキャラクターラインにより、今までのVW車にはなかったエレガントでパーソナルな4ドア車を作り上げています」とコメント。
実際に、パサートCCのスタイリングは見る者を惹きつける美しさがある。デザインの方向性に関してはメルセデスベンツの『CLSクラス』と共通のものを感じさせるが、いままでのVWテイストとはひと味違うクルマに仕上がった。
海谷さんの言うようにこのエレガントなスタイリングに魅力を感じてパサートCCを指名買いする人も少なくないだろう。