新明和、ヘッドランプ用真空成膜装置に新機種を追加…効率向上

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新明和工業は、自動車ヘッドランプ用の真空成膜装置「バッチ式蒸着重合装置」3機種(「VCD1000AD-P2、VCD 1450 AD-P2、VCD1600 AD-P2)と「インライン式スパッタ重合装置」1機種(VRX250)をラインアップに加え、9月から受注活動を開始した。

今回シリーズ化した真空成膜装置は、主に自動車のヘッドランプリフレクタに装飾膜(樹脂製の反射鏡の表面にアルミ製の反射膜とその保護膜)を施すもので、国内のヘッドランプメーカー向けでは同社がトップシェアを占める製品。

近年、自動車関連部品の生産現場が「多品種小ロット生産」に移行している。既存の大型真空成膜装置で多品種小ロット生産を行なった場合、新たに冶具が必要となるうえ、装置自体の稼働効率も低下する。

これらの問題を解決するべく新明和工業は、「バッチ式蒸着重合装置」では2機種の中型と、シリーズ最小サイズのチャンバを採用したものを加えて計5機種を、「インライン式スパッタ重合装置」では小型サイズを加えて2機種をシリーズ化した。

新機種は、前後工程のサイクルタイムに応じた成膜を可能にし、効率的な生産に寄与するという。

新明和工業によると、「バッチ式蒸着重合装置」は多品種少量生産に適しており、「インライン式スパッタ重合装置」は少品種大量生産に使用される。バッチ式蒸着重合装置では、今回開発した中型サイズのチャンバを使用すると、サイクルタイムを、従来の大型サイズで成膜した場合と比べて最大25%短縮する。インライン式スパッタ重合装置もサイズダウンを図った結果、従来機種と比べて最大25%のサイクルタイム短縮を実現した。

《高木啓》

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