新明和工業「廃棄物収集業務効率化システム」塵芥車で実証実験開始

「廃棄物収集業務効率化システム」(左から車載通信機器、経路ナビゲーション、車両積載状態を含めた車両位置(遠隔)確認画面)
  • 「廃棄物収集業務効率化システム」(左から車載通信機器、経路ナビゲーション、車両積載状態を含めた車両位置(遠隔)確認画面)

新明和工業とレシップは、共同開発を進めている「廃棄物収集業務効率化システム」の実稼働中の塵芥車を用いた実証実験を開始したと発表した。

このシステムは、塵芥車に搭載したレシップ製の車載通信機器「LIVU(LECIP Intelligent Vehicle Unit)」を通じて、車両の位置情報や稼働状況、廃棄物の積載状態、収集履歴などのデータをリアルタイムで収集・管理する。これにより、ドライバー支援として経路ナビゲーションや自動収集記録、収集日報の電子入力が可能となり、オペレーター支援では車両位置の遠隔確認や収集ルートの俯瞰表示、日報データの自動作成などが行える。

さらに、今後は車両の積載量やメンテナンス情報の遠隔確認、多言語対応、住民向け情報提供サイトの提供などの機能追加を予定している。

実証実験は神奈川県川崎市内で、回転板式塵芥車(2~3トン車級)3台を使用し、一般廃棄物の収集業務を対象に実施。実験受け入れ先は株式会社カワセイで、同社は一般および産業廃棄物の収集運搬やリサイクル事業などを手がけている。

両社は本システムを2030年までに塵芥車5000台に導入する目標を掲げており、2025年内に一連のサービス提供を目指している。実証実験を通じてシステムの検証を進め、積載量や架装装置の稼働情報の取得・管理機能の開発を推進する。


《森脇稔》

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