アウディは27日、『R8』の競技用車両を開発したと発表した。市販のR8をベースにFIA(国際自動車連盟)が認定するGT3カテゴリーに参戦するために、さまざまな改造を受けている。
目を引くのは巨大なリアウィング。最高速度300km/hに達するレースシーンで有効なダウンフォースを得るためのアイテムだ。地を這うようにローダウンされた車高やフロントフードに追加されたエアインテークなども、モータースポーツ用に開発された車両であることを物語る。
エンジンスペックは未公表だが、4.2リットルV8直噴ガソリンユニットの最大出力は420psから493ps程度にまで高められるという。また、FIAの規定により、フルタイム4WDの「クワトロ」は後輪駆動に変更される。
アウディは「09年秋からFIA・GT3ヨーロッパ選手権シリーズにR8で参戦予定」と説明。FIA・GT3ヨーロッパ選手権はFIA・GT選手権(GT1とGT2クラスで争う)のサポートレースとして行われており、現在、フェラーリ『F430』、ランボルギーニ『ガヤルド』、ポルシェ『911』、ジャガー『XKR』、アストンマーチン『DBRS9』などが参戦中。華麗なスーパーカー相手にR8の活躍が期待される。