気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2008年8月21日付
●クリーンディーゼル車普及へ、購入者に補助金、経産省方針(読売・1面)
●BRICs市場 トヨタ社長「期待」(読売・8面)
●ガソリン価格2週連続下落(読売・9面)
●「強風でも根を残す草に」トヨタ社長(朝日・10面)
●日産、知的財産売り込み、モニターなど異業種へ、新たな収益源に(東京・9面)
●非正社員雇用頭打ち鮮明(日経・3面)
●世界販売980万台に、トヨタ09年目標下方修正(日経・11面)
●A・Bクラス、燃費性能向上、メルセデス・ベンツ(日経・13面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長が「疾風に勁草を知る」という中国の後漢書にある言葉を引用し「強い風でもしっかり根を残す草になりたい」と苦しい胸の内を明かしたという。名古屋市のウェスティン・ナゴヤキャッスルで行われた中部経済同友会のセミナーで講演したもので、きょうの読売、朝日、日経が取り上げている。
日経によると、「順風満帆、順回転の経営環境が好業績を支えてくれたが、今は全くの逆の回転」と指摘、社員向けメッセージも最近「潮目が変わった」から「時代が変わった」に改め、危機感を植え付けているという。ただ、逆風下こそ弱点克服の好機として「積極的に現場に出て、細かく、うるさく、しつこく指示する」とも語ったそうだ。
「変化への対応」はセブン&アイHの鈴木敏文会長の奥義だが、その鈴木氏は「経営の原点は基本の徹底にある」と説く。基本の徹底ができて初めて変化への対応が可能になるというのである。「世界のトヨタ」もブランド力ばかりに頼ってはいられなくなったようだ。