フィアット・グループ・アウトモービルズ(FGA)とBMWグループは8日、両社で提携関係を模索する覚書に調印した。ブランドとしては、アルファ・ロメオとMINIにおいて協力を検討する。具体的には部品およびプラットフォームの共用化によるコスト低減の可能性をさぐる。また、アルファ・ロメオの米国市場復帰のため、BMWがFGAをサポートすることも考える。調印に際し、FGAのセルジオ・マルキオンネCEOは「BMWとの共同作業の可能性模索は、我々の提携ストラテジーの記念すべき一歩。私たちは、業界で評価が高く尊敬を集めるパートナー(BMW)と、互いの競争力を高めるという明確な目標に向かって仕事できることを光栄に思う」とコメントした。両社は現在これ以上の具体的詳細については公表せず、交渉の結果は年末までに発表する予定としている。なお一部報道によると、アルファロメオの北米再進出のBMW支援計画については、BMWが現地ディーラーおよびサービス網を提供する案が有力であるという。また、プレミアム・コンパクト市場に喰い込むべくMiToを発表したアルファロメオが、1か月経たぬうちにその最大の仮想敵であるMINIと協調関係をさぐるという、奇妙な巡り合わせとなった。実現するとアルファロメオにとっては、1986年のフィアット傘下入りのときに次ぐ新たな技術的「血」の導入となる。イタリアの古典的アルフィスタは 「近年のアルファは、限りなくフィアットに近くなってしまった」と嘆く。だが業界地図が激動する今日、アルファロメオとて存続のためあらゆる手段が検討されなければいけないことは確かだろう。
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