新明和工業は、中国の子会社の新盟和(上海)貿易有限公司が、中国・虹橋国際空港から西方約6kmにある「上海樽軒城市工業園区」に事務所を移転、6月から自動電線処理機の試験組立を開始すると発表した。
本格的な組立作業は、8月に開始し、製品の信頼性を確保するとともに、業務範囲の拡大許可を得て、9月には現地で受注活動を開始する。
今回、市場に密着した生産体制を確保するため、高品質な製品の提供と資材調達、生産コストの低減を図ることを目的に、新たに中国国内において組立作業を中心とした製造業務を開始する。
当初は家電製品向けの代表機種「TR201」の組立から開始し、安定した品質を確立した後、部品の現地調達量を増やすことでコスト低減を図る方針だ。
自動電線処理機は、自動車や家電製品をはじめとする各種機器の配線に使用される電線を任意の長さに切断し、被覆の剥ぎ取りから端子圧着といった一連の加工を1台で処理できる装置。同社製の装置は国内ハーネス加工メーカーから好評で、最近ではメーカー側の海外進出に伴い、中国、東南アジアを中心に輸出が増加している。
新盟和(上海)貿易有限公司は、2004年の設立以降、自動電線処理機の日本からの輸入販売とアフターサービス業務を行ってきたが、中国国内では家電製品の生産量が増加の一途をたどっており、高品質で低価格なワイヤハーネスの需要が高まっている。