地下鉄を走る青いロマンスカー…小田急MSE

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ホテル感覚の車内

縦長のガラスが組み込まれた乗降口を入ると、ホテル階段の手すりと似たような雰囲気の真鍮風の手すりと間接照明に、誰もがリッチな気分になるだろう。通路の自動ドアがゆっくり開くと、電車というよりホテルやホールを彷彿させる客室が目に入る。

半円状の天井には通勤形電車のような蛍光灯がない。荷物棚の上部に隠れるように蛍光灯が収まり、間接照明がやわらかく車内全体を照らしている。さらに荷物棚の下部には、客席部分を照らすためLED照明が組み込まれる。ロマンスカーのような優等列車では照明の役割や効果が大きい。建築家なればこその上品で快適なデザインだ。

チョコレート系の色のシート表皮は落ち着いた温かい雰囲気。通勤用途もあり、定員と1人分の着座スペースを同時に確保するため、背もたれの厚みやひじ掛けはスリムでコンパクトになっている。ひじ掛けから取り出すテーブルはノートパソコンが置ける大きさで、飲み物を置くくぼみも備わる。前席には傘ホルダーが用意される。フロアにはワインレッドのカーペットが敷きつめられ、静粛性にも寄与している。

車内のカラー展開は、木材を用いたかのような落ち着いた雰囲気を実現しているものの、実際には難燃性の金属素材や塗装、シート生地などが採用されている。地下鉄では防災基準が厳しいからだ。

新世代ロマンスカーのMSEではユニバーサルデザインが実現している。客室には車いす対応のシートが用意されており、幅の広い通路ドアが整う。トイレは、MSEの流線形をイメージした男子用トイレ、乳幼児と一緒に利用できるベビーチェア付きのトイレ、そして障害者にも利用しやすいユニバーサルトイレが設置される。

AED(自動体外式除細動器)を備え、売店とMSE専用設計の移動販売用ワゴンを用意するなど、サービスにも力が入る。従来の電車を超えた、MSEのラグジュアリーな空間デザインに触れることをお勧めする。

《浜田拓郎》

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