ジュネーブモーターショーで発表された三菱『プロトタイプS』は、前後のディテールや、19インチホイール、編みこみレザーを施したレカロシートが採用されたインテリアなど、ショー向けの要素が強いものの、全体のイメージはほぼこのままの姿で市販されるもようだ。
デザインを担当した今枝稔博氏は「プロトタイプSはランサーセダンよりもカジュアルでお洒落なイメージで、エボほどはスパルタンではない、より身近なスポーティさを演出しています」と語る。「フロントバンパーやリア周りも軟らかい面質で仕上ています。実用一辺倒ではなく、ファッショナブルで気軽なデザインを心掛けました」
丸みを帯びたリアバンパー形状で、僅かにリアオーバーハングが延び、全長は4585mm。
仲西昭徳デザイン部長によると「Cセグメントの5ドアハッチバックというとVW『ゴルフ』の存在が大きい。しかしプロトタイプSでは、ルーフをリア一杯に伸ばしたゴルフの手法をとらず、三菱としてのスポーティでスタイリッシュな個性を強く打ち出すという意味で、ハッチのスラントをより寝かせる形状にしています」とのことだ。