16日、三菱自動車製大型車のクラッチ欠損事故に関する裁判で、横浜地裁は、被告の元役員4人すべてに有罪判決を言い渡した。この判決について、無罪主張を続ける被告は、それぞれの弁護人を通して次のようにコメントした。
三菱自動車元社長・川添克彦被告(71):「単に結果責任を押しつけて、検察官の主張を追認し、企業責任者に実行不可能な義務を課す判決で、とうてい承服できない。上級審で是正されることを望む」
同社元副社長・村田有造被告(70):「亡くなられた池田さまの冥福を祈る気持ちは変わりません。しかしながら、私の刑事責任を認めた判決は不当であり、これには承服できません。高裁にて正当な判断を求めたいので、相談の上控訴しました」
三菱ふそうトラック・バス元会長・宇佐美隆被告(67):「無批判に検察官の主張に追随した判決であり、到底承服できない。直ちに控訴したが、必ずや控訴審で是正されるものと信じる」
三菱自動車元執行役員・中神達郎被告(65):「今、有罪との判決を受けましたが、予想外の判決に愕然として、憤りさえ覚えました。残念です。本件不具合はトラック・バスカンパニーの取り扱う案件であり、私は乗用車部門に属しており、本件不具合に関する業務への責任・権限はまったくありませんでした。私が2000年問題時、乗用車部門の現場責任者として誠実な届出項目の選別作業を実施し、現時点で振り返っても、その結果は間違っていなかったことも明白であります。自分の職責を誠実に遂行した私に、権限・責任のない本件不具合に関してこのような判決が下ったということはまったく理解できません」