フランス自動車製造業委員会は2日、2007年度の新車登録台数を発表した。それによると、昨年国内で登録された乗用車は206万4633台で、前年比3.2%増となった。
国内ブランドは明暗を分けた。3位のシトロエンが27万7377台で唯一7.5%増を記録したものの、2位のプジョーは34万9421台で2.1%減、1位のルノーも44万3536台で6.1%減を記録。そのため、全登録台数における国内ブランドシェアは、1.5%減の51.8%となった。
いっぽう輸入車は軒並み好調で、全台数におけるシェアは8.8%増の48.2%を記録した。フォードグループは12万6085台で10.7%増、スズキは3万0841台で20.8%増、BMWグループは6万5582台で30.4%増を達成した。
なかでも最も高い伸びを示したのは、ルノーグループでルーマニアのダチアだ。3万2635台の登録が記録され、前年比74.1%ものプラスとなった。フランス市場では2005年から、ルノー・グループの世界戦略車でダチア製の『ローガン』が輸入されている。発売当初はその低価格のみが話題となったが、のちのディーゼル仕様やワゴン版追加の効果もあって、市場で着実に知名度を上げてきた。
おかげでルノーは、ダチアも合算してグループ全体としてみると、前年比マイナス分が前述の6.1%から3%にまで圧縮できる結果となった。
ルノーとしては良いニュースだが、空洞化するフランス国内自動車産業を暗示しているともいえる。