ダイハツ工業の神尾克幸副社長は17日の新型『タント』発表会場で記者団と懇談し、19日に竣工式を行う大分第2工場(同県中津市)は「軽自動車を中心に当社のコスト改善に相当貢献する」と語った。
大分第2は、軽自動車専用工場として建設してきたもので、フル生産時の能力は大分第1工場と同じ年23万台。第1が小型車(登録車)との混流生産なのに対し、軽専用とした。これにより、スペースや投資額は第1工場のほぼ半分に抑制したという新鋭工場だ。
神尾副社長は第2工場の稼働により、現在、残業や休日出勤が常態化している本社工場(大阪府池田市)など、他の国内工場での操業平準化が進み「労務費や操業コストなどが全社的に改善する」と指摘した。
また、軽専用の第2工場で生産する車種自体のコスト改善にも寄与する。神尾副社長は「軽のコストはスズキさんに負けている。新工場によって差を縮小し、やがては追いつきたい」と述べ、シェアだけでなく収益力でもスズキを追撃する戦略拠点と位置づけていることを明らかにした。