日本でもっとも数売れるミニバン。ということは、週末のニッポンの風景をある意味、決定づけるクルマ。ってことを考えると、まずこのデザインはどうなんでしょう。
昔、流行ったヘタウマ・イラストみたいな『ノア』。ボンネットに水が溜まりそうな『ヴォクシー』。いずれも旧型のほうがまだマシだった。
クルマ好きを相手にするクルマではないとはいえ、クルマの美しさとか、クルマのカッコよさを、この機会に知ってもらおうという気概は、ないのでしょうか。
乗ったのはノアの最上級「Si」グレード。機能的にはOK。特等席は2列目だが、サードシートも一応ちゃんと座れる。大人8人は無理にしても、フル6シーターは掛け値のないところ。ヘッドレストも6人分しかないし。2リッター4気筒+CVTは、高回転だとうるさいが、動力性能はじゅうぶん。ただし、運転していると「萎エー」な気分に。正直、こりゃ、クルマ離れするわなぁと思った。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。