トヨタが参考出品する『FT-MV』。車名は、フューチャー・トヨタ・ミニバン、すなわち未来のトヨタのミニバンを意味する。その未来のミニバンが、次期『アルファード』であることは、写真を見れば容易に察しがつくことだろう。
ただしこのFT-MV、未来の市販車そのものではない。インテリアを中心に、「セレブなユーザーも思わず注目してしまうような」(トヨタ車体デザイン部 中坊圭太氏)、ミニバンとしての豪華さを究極まで追求しているところにショーモデルとしてのオリジナリティがある。
「プレミアムミニバンとしての豪華さを徹底的に追求してみました。あえて健康的な雰囲気ではなく、妖艶な雰囲気を出してみました。夜の大人のドライブに似合う、一流のエスコートを実現するようなイメージです」(デザイン本部グループ長・下口健太氏)
シートレイアウトは1列から3列までをすべて完全独立型とする6シーター。2 - 3列目シートは旅客機のエグゼクティブクラスのような、オットマン一体型のゆったりとしたリラックスシートだ。大型液晶ディスプレイが各席に用意されているだけでなく、ヘッドレストに超指向性スピーカーが仕込まれており、各席が独立して違う音楽や番組を視聴することができるという。
インテリアのルーフトリムにはバイオレットの間接照明も仕込まれる。この色がそのまま採用されるかどうかは不明だが、市販車にも採用されているものと推測される仕上がりのよさを見せている。大型ミニバンを購入したいと考えているユーザーにとって、この“次期アルファード”は注目に値するモデルだろう。