“モンスター”田嶋伸博が世界的なヒルクライムレース、パイクスピークに今年も挑戦する。目標は新記録。今年は新型のスズキスポーツ「XL7ヒルクライムスペシャル」を投入する。
田嶋が狙うのは10分4秒06の記録更新だ。これはロッド・ミレンが94年にトヨタで記録したタイムだ。
スズキスポーツの社長ではあるが、ヒルクライムレーサーとしてより知られる田嶋は、昨年5年ぶりにパイクスピーク・ヒルクライムに復帰、総合優勝を獲得した。悪天候のためコースが短縮され、新記録はならなかったが、本来のコースの中間地点までのタイムは大幅な記録更新が可能なペースだった。
今年はUS市場におけるスズキのフラッグシップ、『XL7』をベースにしたマシンで挑戦する。VVT(バルブタイミング可変)機構付き3.6リットルV6エンジンにはツインターボが装備され、出力1007PS、トルク102kgm。このパワーを路面に伝えるために空力特性が洗練され、2006年モデルよりダウンフォースは35%増強された。タイヤは再びファルケン。
パイクスピークは従来7月上旬に開催されていたが、今年は決勝が21日となり天候が暑くなることが予想される。しかし山岳地帯の天気は変わりやすく、それがこのレースを世界でも困難なレースとしている。