【池原照雄の単眼複眼】GMの逆襲 環境技術シフト強める

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◆「環境ニュース」を相次いで発信

ここ1週間で米GM(ゼネラルモーターズ)が環境技術に関するニュースを集中的に発信している。新開発クリーンディーゼルエンジンの商品化計画や燃料電池車の量産化に向けた開発要員のシフトなどである。

ハイブリッド車を代表格として環境技術での先進イメージが定着したトヨタ自動車など、日本勢への対抗意識むき出しだ。赤字体質からの脱却途上とはいえ、「本気」になってきたGMの開発体制はあなどれない。

ニュースは1週間前の13日に発表したニューヨーク市交通局からのハイブリッドバス大量受注が発端だった。公共交通車両でのハイブリッド化を打ち出した同市からの受注が113台に達したというものだ。ディーゼルエンジンで発電するタイプで、今後増加するトヨタなどのハイブリッドタクシー車両とともに、ニューヨークを駆け巡る。


◆新開発V8クリーンディーゼルを10年モデルから

以降、GMは18日までに新開発V8クリーンディーゼルの搭載計画や量産工場への投資計画、燃料電池車の量産化への開発強化策を相次いで発表した。

ディーゼルはターボを搭載する排気量4.5リットルのV8型エンジン。2010年モデルからライトトラックに分類されるピックアップなどに搭載する計画を明らかにしている。

同等のガソリンエンジンと比較して燃費性能は25%改善、米国の2010年排ガス規制(Tier II Bin5)に適合しCO2は13%低減できるという。ニューヨーク州にある同社の主力エンジン工場に1億ドル(約123億円)を投資、09年に生産開始する計画も示した。


◆650人で開発を進める燃料電池

一方の燃料電池車では、先端技術研究部門に従事する開発者650人のうち、約500人が量産化に向け研究所から技術開発のライン部門に大異動する。うち400人はパワートレイン部門で燃料電池そのものの量産化技術に従事、100人はグローバル製品開発部門で車への搭載技術に携わるという。

研究所に残留する150人は引き続き電池スタックや水素貯蔵タンクなどの基礎研究に取り組む体制とする。同時に、GMは市場化試験「プロジェクト・ドライブウェイ」に対応、今年後半から燃料電池車シボレー『エクイノックス』100台以上を、ニューヨーク、ワシントン、ロサンゼルスの各市民にモニタリングしてもらう計画だ。

GMが燃料電池の開発要員数を明らかにするのは、これが初めてだと思う。通常は秘匿されるものであり、そこらかは環境技術への真摯な取り組みをアピールする狙いが透けて見える。

ダメ元で、先行するトヨタとホンダに開発体制を問い合わせると予想にたがわず「概数も含め公表できない」とのことだった。先端技術の場合、頭数よりいかに俊才を揃えるかが大事とも言われるが、GMの要員は恐らく日本2社に勝るとも劣らない陣容と推測する。
《池原照雄》

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