朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。
2007年6月15日付
●ホンダが太陽電池を販売(朝日・11面)
●鋼材、自動車用値上げへ、新日鉄とトヨタ合意、特殊鋼で10%(毎日・10面)
●改正道路法が成立 厳罰強化、9月にも施行(毎日・25面)
●OEMカー快走、得意分野で相互依存、背景に顧客ニーズ多様化/馬力“横綱級”日産、小型トラック改良(産経・9面)
●NY円4年半ぶり123円台(産経・11面)
●トヨタ、いすゞに生産委託、低公害ディーゼルエンジン、年20万基、欧州市場向け、いすゞ、北海道に新工場(日経・1面)
●環境技術、トヨタ、全方位戦略を加速、低公害ディーゼル、需要拡大に対応(日経・13面)
●欧州で自動車部品参入、住友商事ハンガリーで合弁(日経・15面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車が低公害型ディーゼルエンジンの生産を資本提携先のいすゞ自動車に委託するという。きょうの日経が1面トップで大きく報じている。
記事によると、いすゞが約300億円で北海道に専用工場を新設、トヨタの欧州向け小型車用に2012年をめどに年約20万基の供給を始めると、している。
電気モーターとガソリンエンジンを併用するハイブリッド車を軸に環境への対応を経営の最重要課題のひとつと位置付けるトヨタだが、「いすゞの技術を取り込みディーゼル車にも強固な足場を築く」(日経)。
それにしても、日経は2日前には「ホンダが新型ディーゼルエンジン搭載の低公害乗用車を国内09年めどに投入」と、1面トップで取り上げたばかり。低公害型のディーセル技術ではホンダが先行しているようにも受け止められる内容だった。
しかし、きょうの記事では「トヨタも全方位戦略でしっかりと取り組んでいる」というトヨタ側のメッセージを伝えたいとするマッチポンプ的な狙いも読み取れる。