アウディ、シンフューエルディーゼル車を初公開

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アウディ、シンフューエルディーゼル車を初公開
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アウディは、スイスのダボスで1月23日から28日まで開催される「2007年世界経済フォーラム(WEF)年次総会」で送迎サービスを提供するが、環境に優しい「シンフューエル(SynFuel)」ディーゼル燃料で走行するアウディ『A8』を初公開する。

アウディAG技術開発担当役員のミヒャエル・ディック氏は「アウディA8ディーゼルモデルがダボスでシンフューエルを使用することは、持続可能なモビリティに対するさらなる前進を意味している」とコメントしている。

シンフューエルは、天然ガスから化学反応によって合成され、無色透明で、硫黄や芳香族化合物を含まない。亜硫酸ガスを全く生成せず、発生するばい煙量は35%低減、一酸化炭素の排出量は少なくとも93%低減される。また、窒素酸化物(NOx)が最大9%削減されると同時に、二酸化炭素(CO2)の排出量は約5%少なくなる。

最も注目すべき点は、ディーゼルエンジンを搭載したすべてのアウディ車両で、後付けの装備無しで、この燃料が使用できること。

同社は、既に過酷な条件下でシンフューエルのテストを実施している。2006年のルマン24時間耐久レースで優勝したTDIエンジン搭載のアウディ「R10」は、シンフューエルを多く含む特殊ディーゼル燃料を使用した。

WEF参加者のための送迎サービスには、80台のシルバーのA8が使用される。全車、「クワトロ」フルタイム4WDシステム仕様のロングホイールベースモデルで、これら80台のラグジュアリーサルーンが全車4.2リットルTDIディーゼルエンジン搭載車となる。この8気筒エンジンは最高出力326psを発生し、必要なディーゼル燃料は100kmにつきわずか9.4リットル(約10.6km/リットル)。

このうち、10台がシンフューエルだけを使用する。燃料は、石油会社のシェルが提供する。

WEF会期中にアウディから提供される車両は合計172台で、通常の送迎サービスに使用される80台のA8 4.2 TDIのほか、VIP送迎用に警護防弾仕様の12台のA8、51台の『Q7』も含まれる。

さらにその他のA8モデルや、『A6アバント』も使用される。これらの車両がWEF組織委員や、ダボス警察、州警察、チューリッヒ空港をサポートする。

アウディは1987年から恒例のダボス会議での唯一の車両提供パートナーで、アウディの送迎サービスは伝統となっている。

《レスポンス編集部》

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