バイ・アメリカンの意識が高まる

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ビッグ3がそれぞれ経営面での問題を抱えるアメリカで、消費者はかつてないほど「アメリカ製の車を購入する」ことに強い意識を抱いている、という。

アソシエイト・プレスとAOLが合同で行ったアンケート調査によると、58%のアメリカ人は「外国製の車の方が品質が高い」と考えている。しかし「アメリカ車より外国車を購入したい」と回答したのは17%で、逆に「外国車よりアメリカ車を購入したい」と答えたのは38%、と倍以上の数字となっている。

また、全体の7割以上が「次に車を買う時は、ハイブリッド、エタノールなどを含めた代替燃料の車を考える」と答えているが、代替燃料であることが購入の重要な条件、とまで考えているのは38%だった。

興味深いのは、全体の44%が「日本製の車の性能が最高である」と答えており、アメリカ製(29%)、ドイツ製(15%)を大きく引き離してトップとなっている。しかも回答者のうち大卒者に限ると、日本車が最高、と考えるのは55%にも達している。しかし実際の購入では特に高齢者層が「アメリカ製の車に限る」と答える人が61%に及び、バイ・アメリカン運動が盛んになっている様子が伺える。

ちなみに「世界最高の自動車メーカー」だとアメリカ人が考えるのはトヨタ、次いでGM、ホンダの順だった。

また、今年から本格的にアメリカでの販売が始まりそうな中国車に対しては、およそ半数が「購入を考える」と答えたのに対し、残る半数は「買わない」と答えるなど、意見がまっぷたつに分かれた。

品質の良い車、価格の安い車、新しい技術を導入した車に心引かれつつも、アメリカ企業を守ろう、という意識が明確に伺える結果となっている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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