【D視点】フランスデザイン vs ドイツデザイン

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 シトロエンC6…継承されたCXのコンセプト

シトロエンが創り上げた、FF車にふさわしい個性溢れるスタイルに、ファストバックがある。かの有名な『DS』以来、『GS』や『CX』で完成された。

今回発表のC6は明らかにCXの進化型デザインである。特に流麗なルーフラインを締めくくっているリアウインドウは、外から見てネガティブ面(逆反り面)になっており、CXと同じアイデアだ。

C6の車体プロポーションは、大型のFF車にとっては合目的な、ロング・フロントオーバーハングにロング・ホイールベース&ショート・テール。シトロエンが半世紀にわたって創り上げてきたアイコンであり、変える必要のない(少なくとも現時点では)完成されたカタチであることを、C6は誇示している。

C6が提供する上質は、「威厳」や「高級」とは次元の異なる、「スマート」や「粋」といった精神的な文化の薫りを第一義に捉えたもので、デザインはシンプルモダンを基本としている。

そこには、フランス製のソファや食器のデザインにも見られる、穏やかで美しいライン取りと共通した美意識を感じとることが出来る。このあたりもCXのデザインコンセプトと変わりない。


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 息を呑む美しいボディ

C6の造形の特徴は、クルマを一つの塊として捉えたシンプルな構成にある。

側面は、長さ方向の中央付近を最大幅として、連続面による紡錘形を形成している。いっぽう斜め前方から見ると、微かな折れ線がアクセントのボンネットから、適切な傾斜角を保ったウィンドシールドを経てリアデッキに到達する、単一カーブによるルーフラインが洗練されたシルエットを創り出している。

したがって自然の景観の中でのC6は、ボディ全体に周囲が連続して映り込むため、長さを無駄にすることなくしっかりとしたカタチに見え、また実際以上に(?)よい形に見えるのである。

美術館の室内で行われた発表会では、ライトを大量に照らしても今ひとつ造形にキレが無かったが、神奈川県箱根の試乗会では、生き生きとした躍動感のある造形の美しさに、息を呑むことが何度もあった。

《荒川健》

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