新型三菱『パジェロ』(4日発表)のデザインは、パジェロの歴代モデルと同じく、「オフロードの機能をカタチにする」というコンセプトを継承し、それをさらに「深化」させたもの。センターに配置された、リアスペアタイヤも視界や実用性を重視した結果生まれたデザインだ。
三菱自動車工業デザイン本部デザイン部エキスパートの槇村優さんは、「スペアタイヤはセンターに持ってきて、高さを従来より50mm下げた。この位置ならハンドルが左右どちらだとしても良好な後方視界が得られ、斜め方向からのリアコンビランプの視認性も良い。背負わずに車体の下に配置する方法もあるが、オフロードでヒットしやすいので採用しなかった」という。
スペアタイヤガーニッシュにはナンバープレートステーやリアモニター、バックフォグも内蔵され、統一感のあるデザインとなっているが、それ以外の部分はあえてタイヤがむき出しのままだ。
「オフロードを、スペアタイヤがダメな状態で進むのは命取りになる。スペアタイヤがベストコンディションであるかを常に確認できるというのは重要なこと」と話す。
日本向けにはオプションでスペアタイヤケースも用意されてはいるが、環境の過酷な地域での本来の機能性が追究されたデザインとなっている。