日常ユースでの福祉にターゲットを絞った出展物の多い国際福祉機器展(27−29日、東京ビッグサイト)において、ひときわ異彩を放っていたのが、三菱ブースに展示されていたピックアップ『トライトン』のラリー専用福祉車両。
これは何を隠そう、タイを中心に8カ国を股にかけて争われる「アジアクロスカントリーラリー2006」を7日間のサバイバルの末、走破した本物のラリーマシン。荷台付きのピックアップとはいえ、各部をチューニングされた競技車両である。
ラリー専用福祉車両と銘打たれるのにも意味があって、このマシンを操っていたのは「チームH.D.C.TRITON」こと、身体に障害を抱えるハンディドライバーズクラブの面々であった。レースでは見事完走を果たし、総合32位という華々しい結果と特別賞を獲得している。
コクピットでは両腕だけで車両を操り、足元のペダル類が一切配置されていない。スペアタイヤやウインチが搭載される荷台部分には、オフロード仕様の車いすもある。
また、三菱ブースには他にも登場間もない新『eKワゴン』を用いたムービングシート仕様車など、日常生活で重宝する福祉車両も数多く展示されている。