今季からF1世界選手権に参戦する、期待の新チーム、「スーパーアグリFORMULA 1」(SAF1)は4日、都内でチーム体制発表記者会見を実施。開幕戦バーレーンGPを翌週に控え、鈴木亜久里代表、佐藤琢磨&井出有治の両ドライバーが、あらためてシーズン開幕への決意を披露した。
亜久里代表の“発表会行脚”が、この日のチーム体制発表記者会見で、いよいよそのフィナーレを迎えた。1月末からの約5週間で、ブリヂストンやホンダ、あるいは自身がプロデュースするARTAの発表会など、亜久里代表はチームの初走行の場にも赴かずに、日本国内で“営業”を務め続けてきた。
「昨年11月1日にチーム結成を発表してから、本当にいろんな紆余曲折がありました。だけど、どんなに大変なときでも、僕は今日この日に、みなさんの前でこうして正式発表をしている自分の姿をイメージできていました。間違いなく、来週のバーレーンGPのグリッドに僕たちのマシンは並びます」
「前半戦は厳しい戦いを覚悟していますが、置かれた状況のなかでどういうパフォーマンスを示すことができるのか、それに集中していきたい。そして早い時期に(本命マシンの)『SA06』を投入して、日本GPの頃には、戦闘力のあるチームとして参加できるように……!」
饒舌で、いつも気の利いたコメントをくれる亜久里代表も、さすがにこの発表会行脚でネタ切れか? 新しい情報こそ多くなかったものの「一時は、11月1日にとんでもない発表をしちゃったかな、と思ったこともあった。大メーカーのチームに対して、ウチのような小さなチームがどうやって戦うのか、想像もできない。でも、一歩を踏み出さなければ次のステップには行けないから」と、この4カ月の間の偽らざる心情も吐露してくれた。
3月12日決勝のバーレーンGPから、いよいよ本当の戦いがはじまる。