CVTのプログラムが燃費節約モードに徹しているのがわかる。
ブレーキペダルを踏んでスピードを落としていったとき、燃料噴射ゼロの領域にエンジン回転数を合わせていく。普通ならアイドリング回転数になって噴射が始まりそうなときにCVTのレシオをコントロールして徐々に回転を上げるのだ。そのためかエンジン振動が少し多く感じる。また途中からの再加速でギクシャク感があるのはよくない。しかし一般走行での燃費は期待できそうだ。
乗り心地は、タイヤの振動がフロアをブルブルさせるのが気になる。1.5RSはサスペンションが硬くて揺すられてしまう。1.3は一番ブルブル、ヒョコヒョコした揺れが大きくまた多い。1リッターは、1.3ほどブルブルとした振動がない。
また、1リッター車にはタコメーターが装備されていない。無段変速のCVTゆえに正しい商品内容だ。『ヴィッツ』を買うなら1リッターエンジン車が本来のキャラクターを表現していると思う。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★☆☆☆
オススメ度:★★★☆☆
こもだきよし| モータージャーナリスト
クルマ好きというより運転が好きなモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクター、JAF交通安全委員会委員、警察庁各種懇談会委員などを務める。