カナダ政府が自動車メーカーと排ガス規制で合意へ

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アメリカがCAFEのような排ガスに対する総量規制の方向で動いているのに対し、カナダ政府は、規制はもうけないもののメーカーによる自主的規制を求めることで、主要な自動車メーカーとの合意に近づいている。

カナダ政府側は、自動車メーカーに対し、2010年までに自動車1台あたりの排ガスを1995年のレベルから25%カットすることを要求。しかし具体的な数字での規制は制定しない、としている。

カナダ政府にとって、排ガスのカットは京都議定書での取り決めを遵守するための有効な手段と考えられている。カナダは2012年までに1990年レベルのグリーンハウス効果ガスから6%の削減を義務づけられているが、実際には現時点で1990年レベルを20%上回っている。現状で京都議定書の取り決めを守る事は不可能に近いとも言われている。

そのためにも排ガスのカットは達成したいゴールなのだが、GM、フォード、ダイムラークライスラーの米ビッグ3は、カナダ政府が提示した「消費者の動向を排気量の少ないクルマに向けさせるよう、メーカーが責任を持って消費者を導く」とした案に反発している、とも言われている。

そのため、米国型の総量規制を行うべきである、という強硬派の意見もあるが、自動車メーカーの代表は「自主的規制」の方向で話し合いがまとまることに楽観的な見通しを持っている。

米国とは隣同士、ほぼ同じ自動車市場でありながら、一方は京都議定書を批准、一方は拒否、という微妙な間柄。米国とカナダの自動車排気ガス規制の今後には世界の注目が集まっている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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