●ロンドンのデザインセンターの位置づけ
−−ロンドンのデザインセンターの位置づけは、日産のデザイン開発体制の中でどのようなものでしょうか?
「日産にはロンドンのほか、日本に3カ所、アメリカに2カ所、合計6つのデザインスタジオがあります。ロンドンはヨーロッパの拠点ということになりますが、ヨーロッパ向けのクルマだけをデザインしているわけではありません。仕事の進め方としては、日産の社内で、次の新モデルや新型車のデザインに関するコンペがあるので、そのコンペに向けて、各デザイナーがアイデアを出していきます」
−−それでは、他のデザインセンターがライバルということですか?
「そうですね。ロンドンを含め、それぞれのデザインセンターから出されたデザインを社内コンペで審査して、担当役員の意見を聞いた上で、最終的にゴーンCEOが判断をくだします」
−−デザイナーの出身はどういう方がいますか?
「28人のデザイナーのうち、1人だけ日本人で、そのほかは、韓国人が1人、あとはアメリカ人やヨーロッパ出身者です。全体で12カ国と、マルチナショナルな構成になるように配慮しています。いろいろな国の出身者を集めることで、いろいろな発想を混ぜたいと考えています」
−−外国人デザイナーと日本人デザイナーとの異なる点は?
「全体的に、日本人以外のデザイナーは、自分の意見の主張が強いですね。向こうが完全に間違っていても、絶対に譲らないことが多い。ときどき頭にくることもありますが、まぁ、いろいろな意見の人がいた方が、全体としてはエネルギーがあっていいと思います」
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