富士重工業(スバル)の竹中恭二社長は14日行った新年会見の席上、2006年度を最終年度とする5カ年の中期計画「FDR-1」について「環境変化に対応する軌道修正が必要」と述べ、昨年5月に次いで再度、売上高目標などを下方修正する方針を表明した。
見直しの背景として竹中社長は、為替変動をはじめ、いすゞ自動車との合弁解消による米国工場(SIA)の完全子会社化や鋼材など原材料費の上昇などを挙げた。
FDR−1は02年度にスタート、06年度には世界販売を76万台に拡大して連結売上高1兆8400億円、営業利益1100億円の確保を掲げていた。03年度までは売上高や利益目標をクリアした。
だが、国内外での販売競争激化で販売台数が伸び悩み、昨年5月には最終年度の世界販売を71万5000台、売上高は1兆7200億円へと下方修正した。
今年は北米で新型SUVスバル『B9トライベッカ』を投入するなど商品面でのテコ入れを図るものの、暦年ベースでの世界販売は微増の60万台にとどまる見通し。再度の修正が必要となった。