【新型メルセデスベンツ CLS海外試乗】その1 メルセデス流のニッチカー…河口まなぶ

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「誰も必要としていないけど、誰もが欲しがるクルマ」というメルセデス側の説明は、妙ではあるが、納得のいくもの。4ドアでありながら「クーペである」と主張する新型車種『CLS』の存在感をこれほどうまく伝えている表現はほかにない。

ちなみにメルセデスのスタッフに「CLSの意味は?」と訪ねると「本当のところはわからない」とのこと。「クーペ・ラグジュアリー・セダンかな?」と笑っていた。もっともその姿形を見れば、CLSにはカテゴライズなど不要だ。なぜならひと目見ただけで、確かに欲しいと思わせる個性に満ちたクルマだったからである。

CLS最大の特徴は当然ながらそのエクステリア/インテリアで、とても贅沢な雰囲気を存分に漂わせている。

エクステリアではまず、サイドから見たときのフォルムが印象的だ。前後のオーバーハングは長く、この部分でダイナミックさを表現し、それをつなぐルーフは、クーペのような美しいラインを成している。さらに低くワイドに構えたフロントから始まる流れは、滑らかなルーフを通り、最後は尻下がりの状態で締めくくられる。だからリアから眺めると、まるでジャガーを彷彿とさせるような艶っぽさを帯びているのだ。

反対に、フロントセクションは前述の流麗さとは異なり、思わず道を譲りたくなる迫力の押し出し感を演出。そしてこれらデザイン上のアプローチによって、これまでメルセデスベンツのサルーンでは見たことのない剛健さと官能さを感じさせてくれるのだ。

強いキャラクターラインを備えたドアを開けて室内を眺めると、そこにもやはり色香が漂う。ダッシュボード前面にはウッドパネルが配されるほか、室内のほとんどの部分がレザー張りの演出だ。

インテリアにおけるハイライトは、センターコンソールで、フロントの両席を分かち、そのままリアまで貫かれている。つまり完全な4シーターであり、4人がしっかりとセパレートされた状態になっているのだ。

メルセデスは「ドライビングを楽しむだけでなく、ぜひ後席の雰囲気を味わって欲しい」と試乗会の最後の区間で運転手を付けたほど。実際に座るとレッグスペースやヘッドクリアランス的には物足りなさを感じたが、明確なセパレート感を意識させられた。決して隣の席との間に仕切りがあるわけではないが、外に対しては例のルーフラインが功を奏してプライバシーが守られる。つまり後席乗員の頭部はCピラーに少し被さるのである。(つづく)

■スペックデータ CLS350/CLS500
全長×全幅×全高(mm):4913×1851×1403(CLS350)/1390(CLS500)
ホイールベース(mm):2854
車重(kg):1730(CLS350)/1810(CLS500)

《河口まなぶ》

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