【マツダ水素ロータリー】どうして、燃料電池じゃないの?

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マツダは、東京モーターショー(プレスデイ:11月2日、一般公開:3−7日、千葉・幕張メッセ)で水素ロータリーエンジンを技術展示コーナーに出品する。

トヨタ、ホンダ、ニッサン、GM、フォード、ダイムラークライスラー……、みんな燃料電池車を開発している。なのにどうして、マツダは「水燃焼」エンジンを選択したのか? それもロータリーと組み合わせるのはなぜ?

マツダの(実用を目指した)代替燃料実験車の歴史は、1991年に遡る。東京モーターショーで登場した『HR-X』が第一号だ。翌92年には、『FCゴルフカート』で燃料電池車を開発。その後97年に『デミオ』ベース、01年に『プレマシー』ベースで燃料電池車を発表。

その頃、親会社フォードが、自社が出資するカナダ・バラード社との燃料電池車開発を本格化。マツダとしては、「得意分野」に集中することを目的として03年、水素ロータリー開発に全力投球することを決断した。

「水素エンジン車」は燃料電池車と比較すると、(1)コストが安い、(2)既存の生産設備が活用可能、(3)ガソリン車同等の製品信頼性、(4)水素とガソリン、両方の使い分けが可能、とメリットが多い。

では、「ロータリー」と「レシプロエンジン」(通常車用のピストン上下往復型)の比較は? (1)水素は燃料しやすい。そのため、レシプロエンジンでは燃料室内、排気弁が高温になる。ロータリーは燃料室内が分離可能で、排気弁もない。(2)水素はエネルギー密度が低く、大量噴射が必要。レシプロエンジンでは、燃料噴射装置の設置スペースが狭い。ロータリーはローターの各部に設置可能。

現在、自動車メーカーの中では、BMWが水素燃料車開発に熱心だ。BMWはレシプロエンジンを使用しているが、そのデメリットを克服するために、あえて大排気量エンジンを採用している。小型、小排気量として、マツダロータリーのメリットは大きい。

《桃田健史》

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