【インプレ'04】木下隆之 トヨタ『ポルテ』 広さ&使いやすさで勝負する最先端ファミリーカー

試乗記 国産車
【インプレ'04】木下隆之 トヨタ『ポルテ』 広さ&使いやすさで勝負する最先端ファミリーカー
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じつに日本人の好みをついている。まさにトヨタ流の戦略。これ買っておけば、少なくとも典型的な日本のファミリーは満足でしょ、というコンセプトなのだ。

室内の広さは大型ミニバン並み。それでいてボディは『ist』並みにコンパクト。全高は『イプサム』より高く、室内高も『アルファード』と同レベルだという。左側ドアは、大開口部スライド式のみ。いっぽうの右側は普通のスイングドア一枚。つまりこんな形でありながら、リアゲートを含めた3ドアであるわけだ。

そんなだから、生息地は市街地のみ。1.5リッターエンジンのパワーは、街中をトロトロ流すのにちょうどいいもの。遠距離は苦手だな。

ルーフが高いことで重心高も上にある。乗り心地重視だから、足まわりも柔らかい。交差点を急いで曲がる程度がちょうどいい。それ以上はグラッとするのが気になるかも。

もっともそんなことを気にするクルマじゃない。使いやすい、それだけでじゅうぶんである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★☆☆☆
フットワーク:★★☆☆☆
オススメ度:★★★☆☆

木下隆之| モータージャーナリスト
プロレーシングドライバーにして、大のクルマ好き。全日本GT選手権を始め、海外のレースでも大活躍。一方でカー・オブ・ザ・イヤー選考委員歴は長い。「ジェイズな奴ら」を上梓するなど、作家の肩書きも。

《木下隆之》

木下隆之

学生時代からモータースポーツをはじめ、出版社・編集部勤務を経て独立。クルマ好きの感動、思いを読者に伝えようとする。短編小説『ジェイズな奴ら』も上梓。日本・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。「心躍るモデルに高得点を与えるつもり」。海外レース経験も豊富で、ライフワークとしているニュルブルクリンク24時間レースにおいては、日本人最高位(総合5位)と最多出場記録を更新中。

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