昨年5月にロサンゼルスで開催されたE3(Electronic Entertainment Expo)で発表されながら、完全版の発売がこれまでに何度も延期されてきた『グランツーリスモ4』(GT4)が、今年12月3日に発売されることが正式に決定した。
ソニー・コンピュータエンタテインメントとポリフォニー・デジタルが東京ゲームショウの会場で明らかにしたもので、今度こそは…と期待してもよさそうだ。
正に「満を持して…」という言葉がピッタリのGT4だが、クルマ自体の重量やエンジンの種類、装着するタイヤのサイズ、路面との摩擦係数や風の流れなども対象にしたという物理挙動シミュレーションと描画技術はもはやトピックではない。
クルマの台数は現時点で650台が収録されるといわれているが、これは昨年秋の『GT4・コンセプト』の発表段階で「歴史に名の残る車種も含め、数多くの車種を収録します」と予告されており、こちらも目新しくはない。
GT4の中で最もトピックなのは、今回から新たに導入される「Bスペックモード」だ。
これはプレイヤー自身がレース監督となるもので、クルマの運転は行わず、クルマのセッティングや走行ペース指示によってゲームを進めるというもの。基本的にはリプレイ画面でゲームが進んでいくことになる。
勝つために必要なのはドライブテクニックではなく、そのコースにあった適切なセッティングに調整し、どのようなペースでドライバーに走らせるかという頭脳的な面が重視される。
上手に運転が出来ないプレイヤーであっても、レースにおける駆け引きの妙や爽快感を味わえるというわけだ。
データ量は膨大で、今回はGTシリーズとしては初めて二層式のDVDディスクが採用されている。価格は現時点では未定だが、新型の『PS2』と共に今年のクリスマス商戦の目玉になることだけは間違いない。