【三菱リコール隠し裁判傍聴記】まさかの否認にホントの理由

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■「リコール隠しはしていません」

三菱自動車「リコール隠し」事件の初公判のステージとなったのは、横浜地方裁判所101号法廷だ。一般傍聴席54、報道席36の計90席をそなえる、横浜地裁で最も大きな法廷である。

この「リコール隠し」事件は最高でも20万円以下の罰金刑なので、横浜簡易裁判所の扱いとなっているが、事件の注目度などを考慮して大法廷での審議となったのだ。

入廷する前に厳重な荷物チェック。携帯電話などの持ち込みは禁止である。カメラ付きケイタイでの「法廷写真」、あるいは法廷生中継などを嫌ったのだろうか。いずれにしても公安事件なみのものものしさである。

時計が10時を回るとまずは2分間のビデオ撮影である。よくテレビニュースなどで放映される法廷シーンは、まずはこのように冒頭に撮影されるのだ。

テレビカメラが退場すると入れ替わりに被告人の入廷だ。三菱ふそう前会長の宇佐美隆被告(64)、三菱自元上級執行役員花輪亮男(63)、同社元執行役員越川忠(61)の3被告と、法人として起訴された三菱自動車を代表して法務部担当者の計4名である。

次に検察官による起訴状朗読。このあいだ、宇佐美被告は顔をうつむかせ目を閉じたまま。

続く罪状認否で、裁判官の「現在の職業は?」との質問に対して「無職です」とこたえた宇佐美被告は、「三菱製の自動車の起こした事故により亡くなられたかたには心からご冥福をお祈りします。」としながらも 「起訴状には納得いかない点があります。この公判廷を通じて事実が明らかにされることを望みます」と、事件を否認。残りの被告人も「宇佐美被告と同じです。」と続いた。

これはすなわち、「リコール隠しはしていません!」と全面的に争う構えを見せたわけだ。

しかし、三菱側は、後日、リコール届けを出しているわけだし、「リコール隠し」は国民的な事実のようなもの。被告人たちは何を根拠に「リコール隠しはなかった」と主張しているのだろうか。

■傍聴席はプラチナチケット
■「リコール隠しはしていません」
■“法解釈”をたしなめる
■選択肢がない三菱

《小谷洋之》

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