「レガシィにふさわしいシフトフィールを作り上げるのに、1年かかりました」
スバル商品企画本部において、レガシィのPGM(プロダクト・ジェネラル・マネージャー)を務める増田年男さんは、レガシィ『3.0RスペックB』についてまずそう語った。
欧州で先に発表されたレガシィ3.0RスペックBの目玉は、ご存じのように3リッターの排気量を持つフラット6に、『インプレッサWRX・STi』に搭載される6速MTを組み合わせたこと。もともとSTi用に開発された6速MTをレガシィの車格にふさわしいものとするためには、じつに多くの苦労があった。
「インプレッサ用と比べると、シフト方向、セレクト方向ともにストロークを10mm伸ばしています。同時に、シフトしたときにゲートがシフトを迎えてくれる感覚を盛り込むことや、シフト時の底付き感、引っかかり、減速時のギクシャク感などを徹底して見ました。そのほか、音の問題はもちろん、当然ハンドルの右と左では異なる設定としました」
このためインプレッサ用に対しブッシュのチューニングにも相当に時間をかけたほか、シフトノブの形状などまで徹底して変更した。
さらに3.0RスペックBでは、日本仕様の『2.0GTスペックB』と同じ18インチサイズのタイヤ&アルミを採用するいっぽう、先の年次改良で日本仕様の『3.0R』ATモデルが採用したビルシュタイン社製ダンパーを装着しているのが特徴。外観では新デザインのアルミホイールとヘッドランプを2リッター同様のスポーティなタイプとしている。(つづく)