一般的にはバンドエイドやベビーパウダーなどヘルスケア商品で知られるジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(東京都江東区)では福祉機器市場への本格参入を表明しているが、初の商品となる電動アシスト車椅子『iグライド』を発表した。
iグライドは米国ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ企業、インディペンデンス・テクノロジー社が開発したもので、従来の電動アシスト車椅子よりも手動の操作感覚を重視した特性を持ち「マニュアル・アシスト機能」と名づけられている。
マニュアル・アシストとは、車椅子を漕ぐときにホイールのハンドリムに加えられる力を感知し、路面状況にあわせて最適なパワーアシストを行なうというもの。これによって上り坂や深い絨毯など抵抗の大きい場所でも平地と同じ力で走行でき、車椅子利用者の腕や手首への負担を軽減している。
また下り坂では加速を抑制する制御を行なうなど安全性も高めていて、「見かけは通常の車椅子だが、まったく違うプロダクトだと考えている」と説明するのはインディペンデンス・テクノロジー事業部の古川裕子・プロダクトコンサルタント。
メカニズムを目立たないようにレイアウトしたスタイリッシュなデザインも特徴で、「車椅子はいわば靴やパンツのようなものだから、ファッショナブル、スタイリッシュなほうがいいじゃないですか」と非常に明快なコメント。iグライドは来年2月から発売される。