パイオニアは2月上旬からカロッツェリア『楽ナビ』シリーズとしては第4世代機、DVD[楽ナビ]となってからは3代目のモデルである。カーナビとしての機能を充実させたことはもちろん、DVDビデオの再生機能を盛り込み、その魅力をさらに増している。
カロッツェリアブランドのカーナビの中で、楽ナビは「ファミリー向けの普及機」として位置付けられている。「高機能だが使いやすいナビ」を合言葉に、パイオニアの全部署が一丸となって作り上げ、DVDを地図メディアとして利用するものとしては2代目となる先代(DR-2000シリーズ)は、簡単操作と必要十分な機能に高度な基本性能、そして15万8000円という思い切った価格が広く受け入れられ昨年末までに実売20万台を軽々と突破する大ヒットを記録。日本のカーナビ史上で類を見ないほどのベストセラーとなった。
シリーズ第4世代機となる今回のモデルでは、過去2代に渡って築き上げてきたDVDナビとしての機能充実を図る一方、DVDビデオの再生も可能とするなど、楽ナビシリーズの中では初めてエンターテイメント分野に歩み寄った。
その最大の理由とは「家族全員が楽しめるナビ」を目指したことにあるという。
「操作が“楽”だからドライブが“楽”しい、という楽ナビのコンセプトが、タッチパネル採用でさらに操作が“楽”に、使いやすいDVD再生環境を提供することで、ドライブ中に“楽”しめる、という要素も加わりました」(パイオニア株式会社情報企画課立川政博氏)というように大ヒットシリーズのコンセプトを推し進めるモデルになった。
価格はDVD再生機能なしオンダッシュモニタのベースモデルで15万8000円。DVDビデオ再生機能つきになると17万8000円。インダッシュモニタモデルはDVDビデオ再生機能が標準で19万8000円となる。さらに後席用モニタ『キッズモニ』が付属してDVDを後席でも見ることができるDVD[楽ナビ]「KidsMoniSet」(キッズモニセット)はオンダッシュモニタモデルで22万円。インダッシュモニタタイプで24万円となる。
価格設定は、「楽ナビというとひたすら価格が下がると思われる方もいらっしゃるようですが、今回は価格据置でも高価なタッチパネル操作が可能など、機能を大幅アップして価格を抑えました」(同立川氏)、「ナビの基本性能の部分はCPU、グラフィックエンジン、3Dジャイロなど上位機種のHDDサイバーナビと同じものを利用しています」(企画3課高木晴彦氏)というように、商品価値向上に振ったモデルチェンジとなったようだ。