気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年9月26日付
●トヨタ「プリウス」販売10万台、1万世帯分のCO2量を削減(東京・6面)
●ホンダのデザイン権無効、中国で判決、コピー二輪車まん延も(読売・2面)
●「デミオ」好調、8月のマツダ国内販売、2年ぶり前年増(読売・10面)
●企画特集・欧州に挑む「トヨタの変身(上)」長期化低迷に変化(毎日・8面)
●米リップルウッド、オギハラ買収決裂でCEO会見「製造業へ出資なお意欲」(朝日・13面)
●自動車各社、タイで稼働率急上昇(日経・11面)
●ホンダ9カ月ぶり輸出減(日経・11面)
ひとくちコメント
自動車大手5社の8月の生産・販売・輸出台数がまとまった。きょうの各紙が経済面で報じているが、それぞれの分析の視点が異なっているのが興味深い。
毎日は「日産が好調」と国内生産、国内販売、輸出、海外生産の全項目で前年実績を二桁以上も上回ったことにスポットを当てて報じているが、読売は「デミオ好調」とマツダが長期低落傾向に歯止めをかけたと伝えている。そのマツダを除く「4社の海外生産が過去最高」と海外生産を中心に取り上げているのが産経と東京。
朝日は、「ホンダ2位奪回」と日産に先月奪われた国内販売2位の座を取り戻したと伝えている。同じホンダでも日経は「9カ月ぶり輸出減」と日本からの対米輸出などが減少していることを報じている。
気になるのはトヨタが国内販売、輸出とも減少し、国内生産も5社で唯一減少した。だが、記事では取り上げているものの、各紙ともトヨタの“トリプル不調”を伝える見出しは打っていない。