おさかな天国、排ガス天国? ---市場はDPFやCNGでスイスイと走れ

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東京都は10日、環境適合対策を行っていないディーゼル車について、今年7月から中央区の築地市場で事実上の締め出しともいえる対策を実施する方針を明らかにした。低公害車の入場を最優先し、そうでないクルマは入場が後回しにされるという。

築地市場には一日平均1万7000台のトラックなどが荷さばきのために訪れるが、ピーク時には最大3時間の入場待ちが発生している。今回の対策はこれを利用したもので、DPFを装着したものや、CNGエンジン搭載車など、市場側が「環境対策適合車である」と認めたトラックに“優先入場ステッカー”を貼り付けし、ステッカーを与えられたトラックは当面の間、市場内に優先的に入れるようにするというもの。

これまでは純然たる先着順だったが、7月以降は環境適合車両は待ち時間なし、それ以外のトラックはこれまで以上の順番待ちを強いられる可能性が出てくる。そしてそれは環境適合車が増加すればするほど長くなるというわけだ。積荷の鮮度が最優先される以上、それは運送業者にとっても非常に不利なこととなる。

東京都では「鮮度の良さや商品の質を強調したいのなら、今後は輸送手段にも配慮してほしい。排ガスにまみれた魚を消費者は求めないだろう」と極めて強気のコメントを出している。

《石田真一》

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