新型『フォレスター』のエンジンは、2リットル水平対向4気筒、ターボとノンターボの2本立てとなったが、最高出力はターボで220ps/5500rpmと、旧型の240ps/6000rpmよりパワーダウンしている。これにはどのような意味があるのだろうか。
「旧型より小型のタービンをつかって、より中低速トルク型のエンジンにしました。街中のちょっとした右折でも、思い通りに加速する気持ちよさを味わっていただけると思います」と、ダイナミクス性能を担当する車両研究実験総括部の長野永主任は胸を張る。
「車重についても、走行性能に影響が大きいボンネットやフロントサスペンションのロアアーム(ターボ車のみ)をアルミ製とするなど、旧型より押しなべて30kgほど軽くしました」とのことで、走りを忘れていないスバルの姿勢が嬉しい。
ちなみに、フォレスターのターボモデル「XT」4ATの車重は1410kgとされているが、これは同じ2リットルターボの『レガシィツーリングワゴン GT-B』より100kg以上も軽い数値である。
これら中低速型エンジンの採用や軽量化に加え、電子制御スロットル、エンジンフリクションの低減などによって、10・15モード燃費:13.0km/リットルと、旧型より20%以上改善している。とくに常用域でアクセル開度を抑えられる出力特性は街乗りでの燃費向上に貢献するだろう。