気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年1月30日付
●スクーター安売り激化、ホンダ中国から製品逆輸入、ヤマハ台湾に生産全面移管、スズキ国内部品にこだわり(朝日・11面)
●昨年の4輪車生産、過去20年で過去最低を記録(朝日・11面)
●日産再建「予想超え順調」ルノー会長インタビューで(産経・6面)
●社説「自動車公害」リオ+10で行動計画作れ(毎日・5面)
●BMW、01年は過去最高益(毎日・11面)
●三菱自動車が大型トラックなどリコール(毎日・29面)
●日産、GT-R限定車、即日完売(読売・11面)
●米、燃料電池車の開発支援、政府・州が助成・優遇税制、官民で日欧に対抗(日経・9面)
●欧州委の新車販売自由化構想、欧州自工会会長が非難(日経・9面)
●ユニシア、三菱自動車向け供給へ提携(日経・13面)
●コムスクエとノイマン、自動車免許の模擬テスト、携帯で学べます(日経・17面)
ひとくちコメント
最近、日産自動車が発表する“明るいニュース”が紙面を賑わせている。環境基準達成のための行動計画の発表に引き続き、きょうも各紙に「GT-R限定車、即日完売」(読売)という見出しがおどっているほか、極め付きは、産経が報じた仏ルノー・シュバイツアー会長らの単独インタビュー記事である。
その中で同会長は、日産の再建計画について「予想を超えてうまく進んでいる」と述べ、カルロス・ゴーン社長の経営手腕を改めて評価している。折から、日産は総額860億円にのぼる普通社債を売り出し中で、申込窓口の日興コーディアル証券には連日、個人投資家向けからの問い合わせが殺到しているという。
元本割れの少ない社債とはいえ、昨年9月のマイカル破綻以降、個人投資家も慎重になっているだけに、ここで信用力をアピールするのが最大の広報戦略となっているからだ。だが、本当の狙いは2月26日に発売する新型『マーチ』に向けての企業イメージのアップにあることは間違いない。