気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年12月18日付
●“破談”相次ぐ再編計画、総論合意、各論反対「日野—いすゞ」バス事業統合など(読売・9面)
●天然ガス車急増、17年で1万台突破(読売・11面)
●ダイハツ、「ハローキティ」の軽乗用車「ミラ」発売(読売・11面)
●特集「首都高を考える」距離に比例しない料金不合理(読売・28面)
●セーフガード交渉期限迫る「甘かった対中政策」あせる自動車「欧米、韓国に遅れ」(産経・6面)
●ホンダ、中国でエンジン生産(産経・6面)
●英紙フィナンシャル・タイムズ番付「尊敬される企業」トヨタ6位に(毎日・8面)
●トヨタ発表、自社開発のF1マシン、内外から注目(朝日・12、31面)
ひとくちコメント
F1レースに来年から初参戦するトヨタ自動車が、チームの拠点のドイツ、ケルンで自社開発の新型マシンの発表会を開いた。都内のホテルでも現地の記者会見の模様が衛星中継され、大勢の報道陣が詰めかけていた。
きょうの読売などがスポーツ面で取り上げているが、朝日はスポーツ面の記事のほかに社会面でも新型マシンに乗り、ハンドルを手にするドライバーのサロとマクニッシュ選手のカラースナップを大きく掲載している。優勝を飾ったのならばともかく、レースでの激突事故などを除けばF1関連の記事が社会面に載るのも異例のことである。
きのうは米大リーグ・メッツの新庄外野手が、突然ジャイアンツに移籍するニュースが飛び込んできたり、星野前中日監督が阪神の新監督に正式に受託するなどスポーツ関連の話題が満載。それらのビッグニュースにスポーツ面をジャックされたからだろう。
もっとも、東京は15行程度の小さな記事、産経は“ニュース価値なし”と判断したのか掲載していない。それを社会面まで紙面を割いて「トヨタF1これで勝負」との見出しで報じた朝日の見識が問われる。