新型メルセデスベンツ『SL500』に採用された新機軸を列挙していくと、まずアクティブ・ボディ・コントロール(ABC)。このシステムはコンピューターによって各サスペンションの油圧シリンダーをモニターし、コイルスプリングの動きを制御、無駄なぶれを最小限に抑える。
すでに『Sクラス』と『CL』クーペの上級仕様ではおなじみのこの優れたシステムは、SLには今回初めて採用された。例えばシャープなコーナリングの際には先代と比べて17%もボディの傾きを抑えてくれる。急加速や急ブレーキの揺れももちろんしっかり抑えてくれる。
これまでSLは安全性能においても他とは一線を画してきた。もちろん新型も例外ではない。シートの前には2段階膨張エアバックが装備され、ドアの中には頭から胸部までを守ってくれる新しい25リットル“ヘッド・ソラックス”(頭・胴)エアバッグが収まっている。このサイドエアバックは、従来のメルセデスベンツ標準サイズよりなんと240mmも高さが増えた。センサーでボディが横転しそうになるのを感知すると作動する。
そのほかスタビリティ&トラクションコントロール・システムに、ABSアンチロックシステムなど装備する。新型SLは先代と同様に『SLK』や輸出向け『Cクラス』を生産するドイツ、ブレーメン工場で生産予定だ。