気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年7月30日付
●田村亮子(トヨタ自動車)、世界柔道で史上初の5連覇(朝日・1面、関連記事・13面)
●米地裁、ファイアストン製タイヤ訴訟、追加リコール却下(産経・6面)
●都市対抗野球、きょう準決勝、ベスト4に三菱自動車(岡崎市)、日産(横須賀市)ら残る(毎日・12面)
●日産村山工場跡地、宗教法人「真如苑」と売却交渉(毎日・18面)
ひとくちコメント
「小泉旋風、自民大勝」(朝日)、「小泉自民が大勝」(毎日)など、きょうの各紙は、参院選開票速報の特別版仕立て。そんな中で、数少ない自動車関連の記事としては、日産自動車がリストラの一環として今年3月で閉鎖した村山工場の跡地を、宗教法人「真如苑」に売却する方向で検討に入ったことが明らかになったと、きょうの毎日などが取り上げている。
実は、このニュースは29日の朝刊で産経などが大きく報じており、それを後追いしているのだが、今回売却の対象となるのは、村山工場の敷地約140万平方メートルのうち、70%に当たる約100万平方メートル。東京ドームの20倍という広大な敷地だが、宗教法人の「真如苑」は、宗教施設やホールなどを建設する計画。売却金額は交渉中というが、産経によると「600億から800億円になる」と試算している。
資産の売却で有利子負債の削減を狙う日産にとっては“渡りに舟”。真如苑はオウムのようなイメージの宗教団体ではないが、信者からの “御布施”が日産再建の切り札に投入されることに変わりはない。苦しい時の神頼みというのも……。