気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年7月6日付
●GM、スズキ、富士重工、いすゞの国内3社と窓口子会社を今秋設立へ(朝日・13面)
●不況直撃、トラック4社、回復メド立たず、国内販売4.2%減(読売・8面)
●2001年上期の輸入車販売台数、3.7%増の13万台(読売・8面)
●2001年上期の国内新車販売で、トヨタ、「カローラ」など6車種がベスト10入り(東京・9面)
●トヨタ、欧州ベルギー北西部に欧州物流センター完成(東京・9面)
●狙われた中古車オークション、高級車125台盗み、ロシアに密輸出(東京・29面)
●トヨタ、リサイクル研究所を設立(産経・7面)
●フォードの「エクスプローラー」欠陥でリコール届け出(産経・30面)
●ホンダ「ライフ」軽自動車販売でトップに(毎日・8面)
●トヨタ、環境報告書を発表、昨年の環境コスト952億円(日経・13面)
ひとくちコメント
6月の車名別の国内新車販売台数で、ホンダの『ライフ』が、スズキの『ワゴンR』を抜いて軽自動車市場でトップに躍り出た。登録車を含めても、1位のトヨタ『カローラ』を400台余り抑え、総合ランキングでも首位。自販連と軽自動車各社の集計結果から明らかになったもので、5日付の日経夕刊に続き、きょうの読売、毎日など各紙が取り上げている。
ホンダが軽の販売実績でトップとなったのは、88年2月に再参入して以来、初めてのこと。逆にスズキのワゴンRは96年4月から首位をキープしてきたが、5年3カ月ぶりに2位転落となった。ホンダは昨年6月にミニバンの『オデッセイ』で、軽を除く登録車市場で1位となった実績があるが、総合ランクのトップも初めて。
これを“快挙”と手放しで喜んでいいものかどうか。先月発売した小型車の『フィット』も絶好調というが、ホンダが仕掛ける低価格競争がデフレ下での顧客ニーズにマッチしているからだろう。だが、懸念されるのは利益率の高いミニバンや普通車のユーザーまでスモールカーに移る傾向があること。ユーザーは大歓迎するが、ハンバーガーや牛どんのように薄利多売の消耗戦では、メーカー共倒れの危険もある。