95年の東京モータショーで発表された『XIX(キックス)』と言う名前のコンセプトカーを覚えているだろうか? 『エクストレイル』の基本概念である“タフに使える”というコンセプトは既にここで出来上がっていたのである。
「XIXは好き嫌いのはっきり分かれるクルマなので」と言うのはXIXとエクストレイル両方とものコンセプト発案者である、日産自動車デザイン本部・グローバルデザイン・マネージメント部デザイン調査・情報グループの池山悦郎氏。
ラゲッジスペースに採用された『ウォッシャブルラゲッジボード』なる取り外して水洗いが可能というこの床は、XIXで提案されたものと同じなのだという。
95年の発表当時、XIXはバンバン使えるセダンとして企画され、エクストレイルはSUVと、クルマの性格こそ異なれど“ハコモノ”というデザインにおいては変わらない。そういえばエクストレイルはどこか『ラシーン』にも似た印象があったが、XIXもラシーンのセダン版という印象であるし、イメージカラーも赤と同じで、発案者が同じというのもうなずける。