トヨタ自動車は、06年春闘の賃上げ交渉で、労働組合が組合員平均で237万円を要求していた年間一時金(ボーナス)について、満額回答する方針を固めたという。きょうの読売が報じている。妥結すれば7年連続の満額回答。
自動車工業会の小枝至会長(日産自動車共同会長)は、17日の定例会見で春闘について触れ、「賃金をむやみに上げ続けると、競争力が下がる」と強調した。自動車各社の労働組合は15日、経営者側に要求書を提出したが、今回の目玉はなんと言っても賃上げ。
自動車メーカー各社の労組は15日、06年度の要求を経営側に一斉提出した。景気回復や現場での繁忙感アップなどを背景に、4年ぶりに賃金引き上げを目指していることが特徴だ。
2006年春闘が本格化しているが、日本経団連の奥田碩会長は、「企業業績が向上しつつある中で労働側への分配が少なくなる傾向があり、経営側も配慮する必要がある」と指摘し、稼ぎ出した一定の利益を社員にも配分すべきだとの考えを示したという。
トヨタ自動車労働組合は、今春闘で、事実上のベースアップ1000円を要求する方針を決めた。自動車労連傘下の労組は、15日に要求書を会社側に提出する予定だが、賃金相場に大きな影響を及ぼすトヨタ労組のベア要求で、各労組ともベア要求が復活しそうだ。
本田技研労組は1日、今春闘で組合員1人当たり1000円のベースアップを要求する組合執行部案を決めた。これで大手3社の要求方針が決まり、トヨタ自動車とホンダでは4年ぶりのベアの行方が焦点となる。
大手自動車メーカー労働組合の春闘要求がほぼ出そろった。きょうの朝日などが報じているが、日産自動車労働組合は過去最高となる6.4カ月分(昨年6.2カ月)の一時金を要求する執行部案を決めたという。
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は30日、組合が4年ぶりにベースアップを要求することになった今春闘について、「現状認識について、組合としっかり論議したい」と語り、現時点ではベアに慎重な姿勢を示した。
スズキの鈴木修会長は20日、年頭の記者会見で今春闘の対応方針について「業績の格差があれだけついて、会社の横並びは終わった。スズキはとても大手についていけない。スズキは下位メーカーとして歩んでいく」と述べた。
自動車各社の2006年春闘がいよいよ本格始動する。きょうの読売などが報じているが、4年ぶりにベアを要求するトヨタ自動車労働組合が06年春闘の賃上げ交渉で、1000円のベースアップ(ベア)を要求する方針を固めたという。
日本経団連は2006年の春闘で経営側の指針となる「経営労働政策委員会報告」を発表。この中で、賃金抑制の姿勢を4年ぶりに転換し業績が好調な企業のベアを含む賃上げを容認する姿勢を示した。
自動車業界の労組の上部団体である自動車労連は、今春闘で部品メーカーやディーラーなど中小の企業で、ベア獲得する組合が相次ぎ、25日時点で71組合がベアを獲得したと発表した。
全日本自動車産業労働組合総連合会(自動車総連)が25日までの集計をもとに明らかにしたところによると、年間一時金交渉は283組合で妥結し、平均4.82カ月と、昨年実績を0.05カ月上回った。
日本自動車工業会の小枝至会長は、会長会見で、今春闘について「ベアを要求しない組合も多く、交渉の中心は賞与(ボーナス)に絞られるのではないか」との見方を述べた。
ヤマハ発動機を含む自動車メーカー13社の2005年一時金交渉は16日までにすべて決着、このうち9社が組合側の要求に対して満額の回答になった。好業績が続くヤマハは、昨年の5.7カ月を上回る5.8カ月の過去最高で妥結した。