TRANPATH MP3をホンダ『ステップワゴン』24Zに履かせてチェックした。タイヤサイズは205/60R16 92H。充填空気圧は車両指定通りのフロント:2.2/リヤ:2.4である。
走り始めてすぐにサイドウォールがたわまずしっかりしている感じがすぐにわかる。それはグリップにも乗り心地にも共通している。
ちょっとハイスピードでワインディングロードを走ったときにはロール角が小さく感じられ、タイヤ設計が意図通りにできているのが体感できる。コーナーで外側のタイヤに大きな荷重が掛かる状況でもタイヤが負けない。だからそのままコーナリングが容易に可能なのだ。
さらに攻めた走りをしてもまだタイヤには余力があり、ドライバーの大きな安心感につながっている。今回は1名もしくは2名乗車でのチェックしかしていないが、定員乗車でもこの安心感のレベルは高いだろう。
ハンドル応答性はシャープではないが、落ち着いている。ハンドルの動きに対してクルマがピクピクしないで、スムーズな動きでよい。これはミニバンという重心が高いクルマの応答性としてはちょうどよい。2〜3列目の乗員にも優しく感じられるはずだ。
タイヤがしっかりしているのは、このハンドル応答性でもわかる。つまりハンドルを切っていったときに手ごたえがしっかりしていて、どこまで反応するのかがわかりやすい。どんな路面の上を走っているのかが把握しやすく、手ごたえにダイレクト感がある。
ちょっと、タイヤに負担が掛かってしまうが、危険回避のような速いハンドル操作を行なってみてもクルマが振られることがなかった。つまりこれは車高が高く、重心が高いクルマでも安心して乗れることにつながってくるだろう。
乗り心地もしっかりしていると述べたが、イメージとしてはふわふわしたソフトさはないということ。硬いわけではないが、エンベロープ性が高いわけではない。しかし路面の凹凸があっても、その衝撃は強くなくいつも軽くいなしてくれるから不快でない。またダンピングがよいので、揺れが残ることもなくスッキリしている。