“7型”の登場から4年。VWの社内呼称で“A7 PA”と呼ぶらしい“7.5型”は、一見すると代り映えしないかのよう。が、実際に試乗してみると「おお、これはメジャーアップデートだ」と実感する進化ぶりに驚かされた。
新型『3008』はまずインテリアに惹かれた。ドライバーを囲むようなインパネ、ピアノタイプのスイッチを旧型から継承しながら、シルバーの使い方、シートのステッチ、トリムに張られたファブリックなどで、クオリティを大幅に引き上げていたからだ。
SPA。ボルボが新しく作った大型車専用のアーキテクチャで、スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャの略である。『XC90』に始まって、『S90』、そして今回乗った『V90』に採用されているものである。
撮影車は新色のティールブルー。前身でもあった『ルポ』に似た色の限定車(コスタ=2003年のアドリアブルー)があったが、濁りのない爽やかなブルーが『up!』の軽快なキャラに合っていると思うが、いかがだろうか?
クーペか?カブリオレか?スポーツバックか?…。『A5』のオーナーになろうとしたとき、この3択は案外悩ましいことかもしれない。まして3タイプがフルモデルチェンジで同時に登場したとなれば、なおさらだ。
2人+柴犬1匹が乗れれば十分な我が家。しかし改めて7人乗り『グランドC4ピカソ』のディーゼルモデルと数日を過ごし、今までの印象「我が家とは無縁なクルマ…」が一転、「いいなぁ、欲しいなぁ」と思わせられた。
先進安全技術とデジタル対応。クルマの出来そのものに加え、このふたつは、クルマを選ぶ基準には欠かせないポイントになってきた。
今、世界中のステーションワゴンの中で、もっともゆとりあるサイズ、ロングドライブでの安全性、疲労感の少なさでピカイチの存在が、ボルボ『V90 T6 AWDインスクリプション』だ。
正式導入前にもかかわらずディーゼル車の受注比率が全体の8割をこえ、市場の期待値も高いプジョーの新型SUV『3008』。欧州カーオブザイヤー受賞のニュースも前評判を高める要因となった。
スタイリングが示すとおり走りも過激だが、サーキットでの試乗であったからなのか、意外にもアクセルをどんどん開けていけ、獰猛すぎて手に負えないというわけでは決してない。